A Tale of God's Will

2010-12-28 | 00:40

TERENCE BLANCHARDという人を、

ご存じでしょうか。

80年代初頭に同郷のウイントン・マルサリスとともに新伝承派の旗頭として鮮烈にデビュー。その後、ジャズ界のメインストリームを突き進みながらも、映画のサウンドトラック(代表作はスパイク・リー監督作品『モ・ベター・ブルース』)も数多く手掛ける多才なトランペット奏者、テレンス・ブランチャード(TERENCE BLANCHARD)。


A Tales of God's Willという作品を買いました。

ハリケーンカトリーナの犠牲者への鎮魂歌

二年前にニューオリンズを襲ったハリケーン・カトリーナによる惨劇は、ただの災害ではなく、今のアメリカが抱えるいくつもの問題が浮き彫りになった出来事であった。その全容を記録したスパイク・リーの四時間にも及ぶドキュメンタリー作品「When The Levees Broke」 の音楽を担当したのがテレンス・ブランチャードだ。彼はこの作品にインスパイアされ、劇中の曲をアルバム用に再度演奏し、新たに書き下ろした曲を加えて作られたのが「神の意思の物語」と題された本作品。ニューオリンズという土地に刻まれた歴史を表し、多くの奪われた命を鎮め、新たなる始まりへの希望の光を指し示す大作となった。NYで活躍する若手奏者を中心としたクインテットにストリングオーケストラが加わる。深い悲しみ、にじみ出る怒り、暗澹とした闇、闇を照らす慈しみの光、そして、家族への愛…様々な想いが渦巻き壮大な物語を紡ぎ出す。前半は鎮魂の意に満ちた重々しい空気が流れるが、後半はケンドリック・スコット作「マントラ」を起点に世界が大きく動くかのような、限りない広がりを感じさせる曲が並んでいる。惨劇直後、急遽発売されたベネフィットコンサートの様子を収めた救済アルバム「ハイヤーグラウンド」での参加曲"Over There"は後半のハイライト。どこか東洋的な悠然と広がる大地を思わす響きの中を、ブランチャードのトランペットが搾り出すようにして歌い上げるフレーズが胸に突き刺さる。今年の前半を象徴する大作ウィントン・マルサリスの「自由への誓い」に続き、歴史に残る名作がまた生まれた。


ウィントン・マルサリスの作品とも、

通じるものがあるような気もします。

よいです、これ。

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